切恋~First Love~
「佳耶ー・・・それは言っちゃダメだよぉ・・・。あたしも頑張ってるんですー・・・」
あたしは佳耶の机にうなだれた。
ていうか佳耶はどうしてそんなに頭いいの?
「南美今日からちゃんと授業聞きな?それだけで結構変わるよ」
もっともな指摘をする佳耶。
そして佳耶がまた説明を始めたとき、
バアァァン!!
ドアがはじけた。
はじけた、としか言いようがないっていうか・・・。
吹き飛ぶんじゃないかって勢いでドアが開いた。
何となく予想がついていたその人物を見てみると、
「櫂うぜぇー」
「いや、まじだから!」
「アハハハ!」
やっぱり神崎涼。
と尾崎君と他数名の男子、プラス数名の女子。
「うげっ」
教室に入ってきた神崎涼達が目の前にいるのに、あからさまに反応した佳耶。
思わず神崎涼達から視線を逸らす。
今の反応あたしじゃないから、あたしじゃないから!
心の中でつぶやきながら、神崎涼達が佳耶の態度に気付いてないことを祈った。