草食男子に恋をした!
中庭ロマンス


「おーい、こっちこっち~!」

「敏也ーっ」


二人の協力のおかげであたし達は中庭のベンチで待ち合わせて、一緒にお昼を食べようということになった。



美優と敏也くんとあたしと、

そして、間宮くん。



どうしよう!

緊張しすぎて、もう何が何だか分からなくなってきた。


最後の打ち合わせかのように、美優が小さく耳打ちしてくる。



「歩奈しっかりね!とりあえず友達にならないと」

「でも、どうしよう、無理だよぉ」

「何弱気になってんの!大丈夫だって。あたしらが話題つなぐからさ」

「うん…」



頼もしいけど、

今はその頼もしさが逆に心配……。



「あ」


美優が急に、素っ頓狂な声を出した。



< 11 / 89 >

この作品をシェア

pagetop