草食男子に恋をした!
中庭ロマンス
「おーい、こっちこっち~!」
「敏也ーっ」
二人の協力のおかげであたし達は中庭のベンチで待ち合わせて、一緒にお昼を食べようということになった。
美優と敏也くんとあたしと、
そして、間宮くん。
どうしよう!
緊張しすぎて、もう何が何だか分からなくなってきた。
最後の打ち合わせかのように、美優が小さく耳打ちしてくる。
「歩奈しっかりね!とりあえず友達にならないと」
「でも、どうしよう、無理だよぉ」
「何弱気になってんの!大丈夫だって。あたしらが話題つなぐからさ」
「うん…」
頼もしいけど、
今はその頼もしさが逆に心配……。
「あ」
美優が急に、素っ頓狂な声を出した。