草食男子に恋をした!
美優があくびをしてから「あっ」と声をあげる。
そして、あたしの肩をつかんで右を向かせた。
「ほら、噂をすれば間宮!」
「えっどこ!」
廊下を女の子たちと笑いながら歩いている男の子。
間宮秀二。
ココア色のふわふわの髪、
笑うと三日月になる目、
なかなか高い背、
丁度いい制服の着くずし感。
うわぁ、やっぱり、イイ!
すごくいい。
毎度のことながら、少し見とれてしまう。
でも…。
「また女の子といるしぃ……」
「だねー。でもなぜかいやらしくない」
「うん…」
机にへたっとしながら、ずっと見てたら目が合った。
間宮くんは、きょとんとしてから笑ってあたしに手を振った。
あたしは
「はぁ~やばい……」
あたしは思わず骨抜きで、口を手で押さえながら手を振り返すのだった。