草食男子に恋をした!


美優があくびをしてから「あっ」と声をあげる。

そして、あたしの肩をつかんで右を向かせた。


「ほら、噂をすれば間宮!」

「えっどこ!」


廊下を女の子たちと笑いながら歩いている男の子。


間宮秀二。


ココア色のふわふわの髪、

笑うと三日月になる目、


なかなか高い背、

丁度いい制服の着くずし感。



うわぁ、やっぱり、イイ!

すごくいい。


毎度のことながら、少し見とれてしまう。


でも…。


「また女の子といるしぃ……」

「だねー。でもなぜかいやらしくない」

「うん…」


机にへたっとしながら、ずっと見てたら目が合った。

間宮くんは、きょとんとしてから笑ってあたしに手を振った。


あたしは

「はぁ~やばい……」

あたしは思わず骨抜きで、口を手で押さえながら手を振り返すのだった。




< 2 / 89 >

この作品をシェア

pagetop