草食男子に恋をした!

あたしは最低限と思って、慌てて手ぐしで髪をとかした。


「歩ちゃん、まだ寝ぼけてるでしょ」

間宮くんが笑った。


「ま、間宮くん、あたしいびきとかかいてなかった?寝言とか言ってなかった?」

「うーん。すぐ寝ちゃったから分かんなかった」

「そ、そう」


よかった~!



「ていうか、あれ?間宮くんもう着替えたの?」


よく見たら、ちゃんと着替えも終わっていて、寝起きという感じではない。

間宮くんが寝ていた布団も綺麗にたたまれている。


その几帳面さも草食系男子の特徴か…?

なんて余計なことを考えたりして状況を飲み込めずにいると、間宮くんが続けた。

< 60 / 89 >

この作品をシェア

pagetop