草食男子に恋をした!
「あ、すいませんっ。ちょっと、うっかりしちゃって…ありがとうございます」
「いいよいいよ。だってこれ一人で持つのは無理でしょ。
誰かに手伝ってもらえばよかったのに」
「はぁ」って言い返す間もなく
彼は全部ちゃんと元通りになったダンボールを軽々持って立ち上がった。
「え?」
「俺、持つよ。これどこ持ってくの?」
歯をみせて、にかっと笑った顔。
その時の笑顔といったら、
もう…!
やられた!
優しくて、男らしくて、頼もしくて…。
まるで、少女マンガの一ページみたいなシチュエーションに
あたしの胸はりんりん鳴った。