【完】先輩と保健室で
「泣きそう……?」
私がそう聞くと、先輩は「うん。」とコクリと頷いた。
「そんなわけ…ないじゃないですか!!」
私は笑ってその場をごまかして、頬に添えてある先輩の手をさり気なく離して、私は歩き出した。
「あ、そう言えば東雲先輩とは仲がいいんですか??」
とっさに話しを変えようとして、ついこんな事を聞いてしまった。
「輝……?」
先輩はそう呟いて、ピタリとその場に立ち止まった。
「…先輩…?」
あれ、何か私…非常にまずい事を聞いてしまっただろうか??
「あの、先輩…??」
「輝が…俺に話しかけて来たんだ。」