【完】先輩と保健室で



「じゃあ、私は…」


私は苺のタルトを皿にとって、先輩の真正面に座った。

紅茶の匂いが、なんとも落ち着く雰囲気を出してくれる。


「おいしいですか?」


「…うん。」


ケーキを頬張りながら、先輩はそう言って頷く。


「よかった…」


「鮎川…。」


ふいに先輩が私の名前を呼んだので、「はい?」と言って先輩を見たら…


「せん…ぱい?」



< 114 / 389 >

この作品をシェア

pagetop