【完】先輩と保健室で



先輩は、テーブルに身を乗り出して私の顔に自分の顔を近づけてくる。


「先輩っ…」


「タルト…おいしそう。」


「へ……??」


先輩はじーっと、私の前に置かれた苺のタルトを見ている。


「…いりますか?」


「いいの??」


先輩の顔がパッと明るくなり、また笑いが出そうになる。


「はい、じゃあ…」


私が苺のタルトを先輩に渡そうとしたら、先輩は私が手に持っていたフォークを掴んで、自分に引き寄せた。


そのまま、私のフォークに乗っていた苺タルトを口に入れた。


「!?」



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