【完】先輩と保健室で



「先輩っ!?」


「…おいしい。」


先輩は無表情のまま、身を乗り出していた体を元に戻した。


こここ、これって…

間接キスっ!?


私の顔が、カァッと赤くなっていくのが分かる。


「先輩…私、お皿洗ってきます!!」


まだ皿に残っているタルトを急いで食べて、私は空になった皿を持って台所にいく。


とにかく早く、私はこの場から離れたかった。


「はあ……」


手も足も、身体全部が熱くて、水の冷たさも感じない。



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