【完】先輩と保健室で
「バカって、そりゃ私はバカだけど……」
「いや、そういう事じゃなくてよー…」
呆れた顔をしながら、私に顔を近づけてくる。
「ゆ、勇悟…顔近いよ」
「―――っ…」
勇悟は何故か、そのまま私をギュッと抱きしめた。
「えっ、えっ!?」
「無防備すぎなんだよ…」
勇悟が喋るたびに息が耳に当たって、背筋がゾクッとする。
「ゆ…う…」
「小春……」
勇悟は私の首に、自分の顔をうずくませる。
「どうしたの…?」