【完】先輩と保健室で
■暗室と気持ちの迷路
「失礼しまーす…」
少し重い気持ちで、私は保健室の扉を開けた。
「先輩、いないな…」
ため息混じりにそう言って、私は真ん中にある椅子に座る。
昨日から勇悟は一言も口をきいてくれないし……
「はあ…」
「あら、ため息なんてついたら幸せが逃げちゃうわよ?」
いきなりそう言って肩を叩かれたので、体がビクリと一瞬跳ねた。
「あら、驚かせちゃった?」
「あ、先生!!」
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■暗室と気持ちの迷路