【完】先輩と保健室で



「熊切…先輩…」


「よくこけるね。」


そう言って、熊切先輩はクスリと柔らかい笑顔を見せた。


「あ、先輩…」


それよりも、熊切先輩が私を抱きしめているこの状況をどうにかしたい。

さっき私がこけそうになった時、先輩が受け止めてくれたのだろう…。


「先輩、その…もう離して頂いても良いですよ?」


「あ……」


先輩は少し声を漏らして、私から体を離した。



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