【完】先輩と保健室で
「あー、気にしなくていいよ!!」
「いや、でも…」
私があたふたしていると、「もうー!」と言って東雲先輩がグイッと顔を近づけてきた。
「え、せんぱっ…」
「ホント、何で智のためにそこまでするか分からないよ。」
「だって、私がカメラを…」
「いくらカメラを壊しちゃったからって、毎日ケーキを貢いで、しかも、カメラを買うためにバイトなんてしないよ普通。」
東雲先輩は呆れたように、腰に手を当てて言った。
「で、でもですね…」
「あーもう、分かった!!」
東雲先輩はいきなり大声を出して、鞄から携帯を取り出した。