【完】先輩と保健室で



「んで、何で小春がこんな所で働いてんの??」


勇悟は私にグッと顔を近づけて、目を細めて聞いてきた。


「あの…バイトで…」


「お前が!?」


勇悟のあまりにも大きな声に、私は思わず勇悟の頭を叩いてしまった。


「どういう意味よ…」


「だって…お前、ドジでノロマでバイトなんて絶対にしなさそうなお前が!?」


う…まあ、確かにドジだけどノロマと言うか…そこはマイペースって言ってほしかったな…。


「熊切先輩のね、カメラを買うためにお金がいるの!!」


「熊切…先輩??」


熊切先輩の名前が出てきた瞬間、勇悟の眉間にシワがグッと寄った。


「前にも言ったでしょ?私がカメラ壊しちゃったって…だから…」



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