【完】先輩と保健室で
でも、嬉しい…。
胸のドキドキが止まらなくて、熊切先輩と一緒に歩いてるって事が嬉しくて……。
「………。」
私は黙ったまま、熊切先輩の顔を見上げてみた。
その顔はいつもの無愛想な熊切先輩の表情で、でも……
「……ん?」
私の視線に気付いた熊切先輩が、首を傾げてこっちを向いた。
「あ…っ」
私はパッと、熊切先輩から視線を逸らした。
こんなこと、失礼だとは分かってるけど…ちゃんと先輩の顔が見れないよ…。