【完】先輩と保健室で



「い、一緒に…行きませんか!?」


「……一緒に??」


熊切先輩は驚いたように目を少しだけ見開き、眉間にシワを寄せた。


う…やっぱり迷惑だったかな…?


「あの、無理なら別に…」


「それって…いわゆる、デートって言うやつ??」


熊切先輩がそう言った瞬間、私はピタリと一瞬だけ体を静止させた。


デ…デート…??

デー…デートっ!?


私の顔が、カッと一気に真っ赤になるのが分かった。


「いや、あの、デートと言うか…あの……」


「でも、二人きりで行くんだよね?それってデートじゃないの??」


「あ、あの…」と、私は脳がパニックになってしまい、もう言動がかなりおかしい。


「輝がそう言ってたけど…違うの?」


「え、あの…はい、たぶんデート…です。」



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