【完】先輩と保健室で
「熊切…先輩だろ??」
「―――っ!?」
熊切先輩の名前が出た瞬間、私は目を見開いた。
「やっぱり…」とため息混じりに呟いて、勇悟は視線を下に落とした。
「勇悟……」
「でも、俺は…お前の事諦めねえからな…??」
「え……?」
勇悟はしっかりと私を見つめて、その視線は揺らぐことはない。
「あ…の……」
こういう時、一体何て言ったら良いんだろ…
私は、勇悟のこと…嫌いじゃないよ?嫌いじゃないんだけど……
「あ、勇悟……!!」