【完】先輩と保健室で
「けど、智の彼女じゃないと思うなー、年上だったし…それに……」
東雲先輩は、そう言って自分の口をパッと覆った。
「それに…何ですか?」
「いや、別に深い意味とかは全然ないからね、気にしなくていいよ!!」
あははと笑って誤魔化す東雲先輩。
気にしなくていいよ、と言われたら、逆に気になるんだけど……
「ま、元気出してよ小春ちゃん!」
そう言って、東雲先輩は私の頭をグシャグシャっと撫でた。
せっかく整えて来た髪が、もうボロボロだ。
「……輝?」