【完】先輩と保健室で
だがその熊切先輩が割り込ませた手を、東雲先輩がガッと掴んだ。
「輝……?」
「やっと…目を見て話しが出来るな。」
熊切先輩の手を掴んだまま、東雲先輩はニヤリと笑った。
「輝、そのために…」
「うん。案の定、小春ちゃんをさらったら智は追い掛けて来たね。」
「え?え?」
私は熊切先輩と東雲先輩を見ながら、半パニック状態だ。
えーと、東雲先輩は熊切先輩とちゃんと話しをするために私をさらったと…??
あれ、でも…何で私をさらったからって熊切先輩が…??
「輝、離せよ…」
「嫌だね。」