【完】先輩と保健室で



「え……?」


名前を呼ばれて、パッとベッドから起き上がる。


「ゆう…ご……」


「お前…泣いてるのか?」


「あ……」


私はとっさに、顔についている涙を袖でぬぐい取った。


「あ、あはは…私…泣き虫だから……」


「………。」


無理やり笑顔を作ってそう言ったら、勇悟は黙ったまま私に近付いてきた。



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