【完】先輩と保健室で
「でもね…勇悟は本当に私を思ってくれてるのに、私がこんな半端な気持ちじゃ……」
私はきっと…勇悟を本当に好きにはなれない。
だからこそ、勇悟とは付き合えない。
「そっか…じゃあ、仕方ねえな!!」
そう言うと、勇悟はガバッとベッドから起き上がった。
「お前が俺を思ってくれてるって事だけで、充分だよ。」
「勇悟……」
勇悟は私の頭をワシャワシャっとして、保健室の扉の方に歩いていった。
「あ、小春、最後に聞かせてくれねえか??」
「なに??」
「お前が好きな奴、ハッキリ小春の口から聞いてねえから……」
優しく微笑みながら、顔だけ振り返らせてそう言った。
「私の好きな人は…」