【完】先輩と保健室で



目をうっすら開けると、目の前には鮎川がいた。


「起きないと…もう帰らなきゃいけない時間ですよ??」


「……そう…」


寝癖がついていたのか、鮎川が優しく俺の頭をなでる。


「夢を見てた……」


「夢…ですか??」


鮎川が、不思議そうな顔をして首を傾ける。


「何の夢ですか?」


「それは…秘密。」


そう言ったら、ちょっと不満そうな顔を見せる。

そんな顔まで好きだなんて…重症だな、俺。



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