【完】先輩と保健室で
「あれ、先輩そのケーキ誰から貰ったんですか??」
先輩を囲んでいる女の子たちの一人が、そう言った。
「あーこれ?智に貰ったんだよ。」
東雲先輩がそう言った瞬間、私の歩く足がピタリと止まった。
智って…熊切先輩…??
私は東雲先輩の持っている箱を見てみた。
それは、私が熊切先輩にあげたものと同じものだった。
「―――っ…」
先輩は、本当は迷惑だったのだろうか…?
本当は、おいしいなんて思ってなかったんじゃ―――…
「どうしたんだよ小春?」
いきなり止まった私に、後ろからそう声をかけてきた。
「私…保健室に言ってくる。」
「は…??」