リクエストを基にした・【Kiss】シリーズ 『同級生』・2
ひょいっとコップを奪われ、ハーブティーはあっという間にアイツの口の中へ流し込まれた。

「ああ!? いきなり何すんのよ!」

コップを奪い返すも、すでに一滴も残っていなかった…。

なのにアイツは青い顔で、口元を押さえた。

「…何か匂いがすっごくて、味がしないんですケド」

「それがハーブティーなの! 味を知らないんだったら、飲むなぁ!」

最後の一杯だったのに…くっすん。

「まあまあ。ホレ、イチゴミルクの方が美味いぞ」

そう言ってアタシの頭の上に、冷たい紙パックのイチゴミルクを置く。

「冷たっ! あったかいのを飲んだのに、冷たいのなんか飲めますか! …でも、いただくわ」

イチゴミルクは好き。…今の季節じゃなかったら、すぐに飲むほどに。

「ついでにコレもどーぞ。購買部で新発売のお菓子」
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