レクイエム
「うーん…」
「どうした」
「さっきジレナフにお金渡しすぎたわ…」
よくよく考えてみれば何の用意もなしにリヴァーズを飛び出して来たので所持金が少ない。
さらに先程ジレナフに宿泊代として札を2~3枚渡してしまった。実際の宿泊費はその半分くらいなのだが…見栄を張ってしまったのだ。
そう言えばシレネラの街でレッサーデーモンに襲われる前に、ちょっとした騒ぎを鎮圧したお礼に大量の粗品をもらったのだが、それさえも小舟に投げ出してそのままだ。今頃その小舟は母船のアスピディスク号に収容されて海を走っているのだろう。今更ながら回収しなかった事を後悔する。
「アレス、あんた手持ちどんくらい?」
「ん」
「お金よお金。2人で旅するのにまさか私だけに旅費出させるつもりじゃないわよね?」
少しプライドが許さないが、乗船料で5000ベルも取られてしまうとなるとアレスの分まで奢れば残金は500ベル程になってしまう。これではこの先何も買えないだろう。
「どうした」
「さっきジレナフにお金渡しすぎたわ…」
よくよく考えてみれば何の用意もなしにリヴァーズを飛び出して来たので所持金が少ない。
さらに先程ジレナフに宿泊代として札を2~3枚渡してしまった。実際の宿泊費はその半分くらいなのだが…見栄を張ってしまったのだ。
そう言えばシレネラの街でレッサーデーモンに襲われる前に、ちょっとした騒ぎを鎮圧したお礼に大量の粗品をもらったのだが、それさえも小舟に投げ出してそのままだ。今頃その小舟は母船のアスピディスク号に収容されて海を走っているのだろう。今更ながら回収しなかった事を後悔する。
「アレス、あんた手持ちどんくらい?」
「ん」
「お金よお金。2人で旅するのにまさか私だけに旅費出させるつもりじゃないわよね?」
少しプライドが許さないが、乗船料で5000ベルも取られてしまうとなるとアレスの分まで奢れば残金は500ベル程になってしまう。これではこの先何も買えないだろう。