レクイエム
「徒歩でいいだろう」

「それしかないよね……とりあえずお金を貯めないときついわ。徒歩でシルフォニアはきついし一度このエルフォーレ国首都リゼンレーナに寄り道しよう」


旅には金が必要不可欠だ。少し不本意だが金に関しても心当たりがあったので、一度リゼンレーナに向かうことに決めた。
リゼンレーナならシレネラから街道が通っているので、徒歩でも無理な距離ではない。
2人は早速シレネラを発ち、街道を歩き始めたのだが…出発する時間が悪かった。
彼等が出発したのは陽が傾き始めていた夕暮れ。片道は半日ほど掛かるこの街道は、一定区間に休憩所こそあるが宿泊施設はない。
歩いているうちに陽が暮れ夜になり、若干気温も下がりつつある。
このまま灯りも何もないこの道を歩き続けても、道を見失うかもしれないし無駄に疲弊するだけだという結論に至り、野宿する事になってしまった。

そして冒頭に戻る。
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