レクイエム
クーラとアレスの顔を交互に見詰めたセフィアは何か考え込む仕草をする。数拍置いて「あ!」と何か閃いたように声を上げた。


「ナキ姉様、伴侶が決まったのですね!」

「あぁ」

「違う!」


普段は会話を黙って聞いてるアレスが、よりによって首を縦に振る。いや確かに許嫁という関係上、彼の言うとおりかもしれないが気恥ずかしすぎる。
何やら嬉しそうな表情を浮かべるセフィアに全力で否定の姿勢をぶつけるクーラであった。
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