東郷女子学園

非常灯の光と
懐中電灯の光のみの廊下は
普段の賑やかなものとは
違う姿だった。

「先輩、寝てないかな」

ももの後ろにぴったりと
くっついているきょうが言った。

「今日は先輩が楽しみに
していた音楽番組が入るよ」

自分の後ろにいるきょうにいる
きょうにそう言い、
最後に"あつい、離れてよ"
と付け加えた。

< 73 / 77 >

この作品をシェア

pagetop