咲き誇れ!!永久の薔薇
 
 
そしていつの間にか口が勝手に動く。
 
 
「何がだ?」
「…何方ですか?」
 
 
柊は俺の方へ振り返る。
 
相手の口から紡ぎ出されたのは意外な言葉だった。
 
この学園で俺を知らない奴がいるわけがない。
 
ふざけてんのか?
 
俺はお前を知ってるのに
 
 
「俺を知らねえのか?」
「存じません。」
 
 
首を横に振った相手に自然と目が丸くなる。女が嘘をついてるようには思えない。
 
 
「俺は獅子吼尋だ。」
 
 


< 13 / 61 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop