Rainy sky


コイツは本当に声がでかすぎる。

鼓膜破れそう……。
ま、破れないけど。



「そんなでかい声で言わなくても分かるっつーの。おめでたいんじゃねぇの?」

あんなに毎日一緒に居るし、そういう関係になってもおかしくはない。

逆に姉の遥が家に八神先輩を連れて来るのは好都合だ。





彼とは、何かと気が合う。

たまたま図書室で会った時には、同じ本を取ろうとしたり、借りていた本が同じだったり……。



遥が彼を家に連れて来た時には、俺がやっていたゲームをやりたかったらしく、一緒にやったりと、帰宅後の暇な時間を潰す事が出来た。

都合の良い友達がいない俺にとっては、彼はとても良い存在だ。





待てよ、都合の良い友達がいないと言っても、俺に友達がいないって事では無いからな?

友達はいる。




……3人くらい。



少ないとか思わないからな、俺は。
< 10 / 16 >

この作品をシェア

pagetop