Rainy sky

前言撤回だ。
姉より織田のが遥かに憎らしい。
心からそう思う。



なんでアイツに彼女が出来て俺には出来ないんだ、ふと考える。


……アイツは人当たりがいい。

それに比べて俺は…。

いい、考えない。
惨めになる。



考えと同時にチャイムが鳴ってくれて助かった。



憎き織田も、いつの間にか席に着いていた。


だが、チャイム後すぐに始まった授業で居眠りをしてしまい、散々怒られていた。
数学のハゲオヤジに。



美人なお姉さんなら真面目に授業受けるのにな……。

後の織田の呟きには同意だ。


そんな事ばかりを考えていたら、あっという間に授業は終わっていた。

今日はもう帰るだけ……。




小さく欠伸をして鞄を背負う。

部活に行く気にもなれなかったから、今日はサボり。


家に帰ってゲームをやる。




勝手に計画を立てて俺は学校を出た。
< 12 / 16 >

この作品をシェア

pagetop