代償としての私の特殊な能力
私はゲームの中の主人公になった気分。
主人公の目を通して、私は世界を見ている。
主人公はゆっくりベッドに近づいていく。
なぜか、その距離が縮まるほどに明るくなっていく。
ついに主人公はベッドサイドに立った。
最初の星明かりから、満月の明るさに変わっていた。
ベッドの中に人の姿。
目に巻いた包帯が痛々しい。
ここ、病院なんだ。
主人公は手を伸ばす。
そして、その包帯の上にそっと手をおいた。
ズキンと衝撃が走り、パッと世界が明るくなった。
太陽の光がまぶしい。