月のしずく

poetry00.乃愛

文久3年 10月


「すいませーん、入隊させて下さーい。」


1人の少年が大きな門を叩いた。


「すいま…」


「なんだよ。」


門から気だるそうに1人の男が出て来た。


「あの、新撰組にあたし…俺を入れて下さい。」


「無理でしょ。
第一、俺にそんな権限は無いし。」


あまりの即答に少年の頭の中で何かがはじけた。
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