【完】青春PLAYBALL!!
まもりちゃんがツカツカとこちらへ向かって歩いてくる。


「バカッ!!!」


俺はいきなりまもりちゃんに一喝された。


「今から行くって・・・何で来るか分からないし、携帯全然繋がらないし・・・私、心配したんだから!」


俺の袖口を右手で掴みながら、必死で訴えてくるまもりちゃん。

左手には携帯が握られていた。


「ごめん・・・なんか俺必死で・・・・・・」


結局また謝ってるし。

俺だめだなぁ。

まもりちゃんに嫌なことしてばっかり。


「・・・・・・いいよ。自転車で来てくれたんだね。事故に遭わなくて良かった」


まもりちゃんは下をうつむきながら、フーっと小さく息をはいた。

心配してくれているまもりちゃんが可愛くて、ぎゅーってしたくなったけど、我慢。

本能的に動いて失敗したんだから。


「まもりちゃん、寒くない?部室ならストーブあるし、部室行かない?」


夏が近づいたといっても夜はまだ冷える。

ここで告白するってのもなんかださいし。

一生忘れられない本気の告白が、コンビニの前なんて嫌だもん。


「うん・・・・・・」


まもりちゃんは俺を見上げてコクンと頷いた。


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