【完】青春PLAYBALL!!
朦朧とする意識の中、俺の名前を呼ぶ声が聞こえた。


「尚哉!?どうしたの?」


「え・・・あ、や?」


俺の名前を呼んだのは綾だった。


「グラウンドから尚哉の姿見えて・・・見てたら突然倒れたから!」


綾は俺の帽子をすばやくとり、練習着のボタンをはずすと、俺の上半身を太ももの上に乗せてくれた。


「すごい汗かいてる・・・・・・!痛いところある!?」


「頭と・・・あ、と気持ち悪い。喉乾いた・・・・・・」


「脱水症状かも!ちょっと待ってて、担架・・・担架もってくるから!すいません!サチさん!脱水症状かもしれないので、担架お願いします!」


綾はフェンス越しにいるマネージャーらしき人に叫んだ。


薄れる意識の中見える綾の顔は、なんだか俺の知ってる綾じゃないみたいで。

すごく頼りになるなって安心した。




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