【完】青春PLAYBALL!!
「二人とも何食べる?」

コウジさんが、水が入った薄茶色のコップをテーブルに置きながら尋ねる。


「「フルーツ贅沢盛りパフェ」」


ハモった。

俺と綾は顔を見合わせて笑った。


「了解!」

コウジさんはニカっと笑うと、キッチンがある店内の奥へと入っていった。


「また、尚哉とこうして一緒にここに来るなんて思わなかったな」


綾はノートを本棚に戻すと俺の顔を見て軽く笑った。


「うん、そうだな」


しばらく沈黙が続く。

コップの中の氷が静かにコロンと音を立てた。


「ねぇ、尚哉。私まだ、尚哉のこと好き・・・みたい」


「え!?」


綾は俺を真っ直ぐな目で見つめている。

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