【完】青春PLAYBALL!!
「はいっおまち。フルーツ贅沢盛りパフェ」


コウジさんが、細長い器からあふれんばかりのフルーツが乗ったパフェを運んできた。


「あれ?なんか前よりフルーツパワーアップしてない?」


綾が両手で器を受け取りながら、目をクリクリさせてコウジさんに尋ねた。


「今、お客さん誰もいないし、サービス。尚哉のは生クリーム少なめにしといたから」


「コウジさん覚えてたんですか。あざーっす」


俺はコウジさんにペコっと頭を下げた。


「え?尚哉って生クリーム苦手なんだっけ?」


「あれ?綾ちゃん知らなかった?尚哉は甘い物基本的に好きじゃないんだよ」


「そうなの?初耳・・・・・・」


「あの頃はカッコつけて綾ちゃんの分までよく食べてたよな。必死でサービスで出したオレンジジュース飲んでたっけ」


「ちょっとコウジさん!なんで今それ言っちゃうわけ?」


コウジさんはカカカっと笑うと店の奥へと消えていった。

< 152 / 408 >

この作品をシェア

pagetop