【完】青春PLAYBALL!!
笹先輩を見届けた後、黒須先生はこう言った。


「相手ピッチャーは、オーバースローだ。持ち玉はストレート、ナックル。ウイニングショットはナックルの確立が高い。球速はそれほどでもないが、微妙な変化がとらえずらい。とにかく回数を重ねてタイミングをとることが大事になるだろう」


ナックルか・・・・・・。

今まで見たことがないボールだ。


回数を重ねてってことは、とにかく相手に多い球数を投げさせるよう、粘るバッティングをしなくてはいけない。


俺はそんなことを思いながら笹先輩が立つバッターボックスへと目を向けた。


「PLAY!!」


低く響く球審の声。



今年の夏一番の勝負が始まった。


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