【完】青春PLAYBALL!!
「木波、お疲れ!良かったぞ」


黒須先生が拍手で俺を迎える。


俺はなんとかストレートとチェンジアップで打者を3人で押さえる事ができた。


「野田先輩の配球が良かったんだと思います。すいません。まだシンカーのコントロールが自信なくて、首を振ってしまって」


俺は野田先輩に謝った。


「そんなこと気にするな。でも、いざとなったら頼む。お前のシンカーは結構頼りにしてるから」


野田先輩はキャッチャーメットを脱ぎ、砂が少し混じった汗を濡れたタオルでグイっと拭いた。


「木波、もっと自信持って。あんたが1番貰ったのは、そのシンカーのおかげなんだから」



柚が俺の肩をポンと叩いて微笑んだ。


< 166 / 408 >

この作品をシェア

pagetop