【完】青春PLAYBALL!!
修平のバットを拾い、土の上を滑らす。


ノーアウトランナー一塁。

俺の打席。


黒須先生を見る。

黒須先生はキーポイントを触った後、振れのサイン。



黒須先生、攻めていくつもりなんだ。



俺は帽子のつばを摘み、オッケーのサインを出し、バッターボックスへ入った。

相手はきっとバントだと思ってる。


前進守備。

ここで、俺が一発撃てれば確実に1点コース。


長身のピッチャーから放たれたボールはストレートど真ん中。


俺は迷わず振り切った。



カーーン・・・



大きな弧を描いて、高く高くあがったボール。

それを見あげながら走り、願う。


頼む・・・!

落ちてくれ!



ポト


ボールはレフトの後方に力なく落ちた。

それを見た修平が迷わず、セカンドベースに向かって飛び出す。


< 173 / 408 >

この作品をシェア

pagetop