【完】青春PLAYBALL!!
俺たちはセンター席の右端にかろうじてあいている所に座った。

マウンドに目をやると三先がピッチング練習をしていた。



パーーーーーンッ




すごい。


ボールがキャッチャーミットに当たる音が、ここまで聞こえてくるなんて。


「すご・・・速くなってる!」


柚は身を乗り出し三先を見つめていた。


「汐崎、俺ジュース買ってくるわ」


俺のその言葉に柚はコクンと頷いただけだった。

視線は三先を見たままだった。



"三先に勝ちたい"



俺はそんな思いで練習してきたのに・・・・・・。



三先と俺の差はどんどん開いていく。



三先を見ているとイライラして。

自分が情けなくて・・・・・・。



俺は三先に嫉妬していた。



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