【完】青春PLAYBALL!!
ドキッドキ・・・・・・


「はぁ・・・なんか、緊張した」



あの日。


綾を抱きしめたあの日。


俺たちはまた付き合うことになった。


知らなかった綾が見えて。


同情?


いや、そんなのじゃないと思う。


急にほっとけなく感じたんだ。



また付き合うって言っても、中学校の時みたいにデートしに行くとか、一緒に帰るとかはなくて。


あの時とは違って、俺たちは自分の弱い部分とか、辛いことを素直に話せる関係になっていた。


あれ以来お互い忙しくて会えなくて、連絡はメールと電話だけだった。


弱音を見せるようになった分、直接会ったらなんだか照れくさかった。



汗をかき始めているジュースの缶を手に、俺は柚の元へと向かった。



柚は相変わらず、三先のピッチングを見つめている。

その真剣な表情がチクンと俺の心臓を痛ませる。

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