【完】青春PLAYBALL!!
俺が戻ったとき、ちょうど三先が3人目のバッターをストレートでねじ伏せたところだった。


柚はベンチに戻る三先を目で追いながら、フウッと小さく息を吐いた。


「安心した?」


俺はジュースの缶の汗を、柚が頭からかけているバスタオルグリっとふいて差し出した。


「うん。自分のことのように緊張しちゃった。ジュースありがとう」


柚がにこっと微笑んで、俺からジュースを受け取った。


「やっぱり三先見たさで、試合きたんだ?」


「え!?いや、そういうわけじゃないけど・・・・・・」


柚は顔を赤らめて俺から視線をそらす。


「別にいいじゃん、俺お前が三先を好きなこと知ってるんだし。いまさら」


「あー・・・うん。ま、それも当たってるんだけどさ。それだけじゃないよ」


柚はジュースのプルタブをカキっと起こした。



< 183 / 408 >

この作品をシェア

pagetop