【完】青春PLAYBALL!!
「木波は三先に勝ちたいと思ってる?」



俺の気持ちはあの時と変わってない。



「うん。いつか絶対勝ちたい。」


「そっか。私も同じだよ。けど、その気持ちだけじゃそこまではたどり着けないの・・・この前の試合、木波途中で諦めたでしょ?」


柚は眉をキリっとあげ、真剣な表情で俺を見つめた。



ドキリとした。



だってその通りだったから・・・・・・。


「あれは、勝てた。勝てる試合だった。負けた後そう思ったって遅いんだよ」


胸が張り裂けそうに痛かった。


「私は、強いチームになればなるほど、投手にかかる期待ってのは大きくなると思う。だけど三先はね、ピンチの時に絶対諦めない。いつでも本気。だからチームが盛り上がるの。チームを勝利に導けるの」


その言葉は、柚がどれだけ三先をずっと見ていたのかが真っ直ぐに伝わる言葉だった。


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