【完】青春PLAYBALL!!
ほめられたけど、なんだかちょっぴり引っかかる。


結局柚にとっての最高のピッチャーってのは三先。


俺もそんな風に思われたい。



・・・・・・ちょっと待て俺。



こんなこと考えてるなんて綾に失礼だろう。


俺はブンブンと首を横に振った。


「何?変な木波・・・・・・」


柚は怪訝そうに眉をしかめた。


「なんでもない。そんなことより試合見ようぜ。土根、初回からランナー出てる」


「え!?あ、嘘!本当だ!!」


柚はジュースの缶をベンチ下の日陰の所にコツっと置くと、試合をじっと見つめた。




試合が進むにつれて、土根にとっては我慢の展開が続いた。

三先のピッチングのおかげで、土根は0点に抑えていた。

しかし仲間の攻撃が奮わない。

ランナーは毎回出るものの、ヒットが続かないのだ。


「三先、踏ん張れー!!!」


「三先君、ファイト!!」


三先がマウンドに上がるたびに、三先にとって励みになる声援が周囲から飛んだ。


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