【完】青春PLAYBALL!!
「それで?何かあった?尚哉が訪ねてくるなんてよっぽどのことなんじゃないの?」


綾はケトルからカップにお湯を注ぎ、紅茶を出してくれた。


ふんわりとカップから出た湯気が辺りを包む。


「実は・・・汐崎のことなんだけど」


「汐崎・・・さん?うん。汐崎さんがどうかしたの?」


俺の口から他の女の子の名前が出たんだ。

綾は面白くないような表情を浮かべ、紅茶を一口飲んだ。


「ごめん。綾の前で汐崎の名前出すなんて」


「いいよ。まぁ、ちょっとやだったけど。とにかく話してみてよ」


「うん。実はさ・・・・・・」


俺は綾に汐崎が女子野球のワールドカップのセレクションに挑むこと。

だけど、それを素直に応援できない自分の気持ちを素直に話した。




綾はだまってその話を聞いていた。



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