【完】青春PLAYBALL!!
話し終えた後しばらく沈黙が続いた。


綾が入れてくれた紅茶はもうすっかり冷めていた。


沈黙に我慢が出来なくなって、冷たい紅茶を飲み干したときに綾が口を開いた。


「応援したいけど、複雑なんだね。汐崎さんに嫉妬するな・・・私」


綾がほっぺを膨らませた。


「ごめん・・・だけど綾が心配するような感情ではないと思うんだ。汐崎がいなかったらここまでやれてなかったと思うし。それで少し寂しいんだと思う」


「うん・・・ちょっといじわるしてみただけ」


綾は俺の肩に、ぴとっと自分の頭をくっつけた。


「正直に言っちゃっていい?」


「うん、何?」


「尚哉はさ、さびしんぼだよね。ずっとそうだった。小学校の時も、中学校の時も、私や修平がいないとなんにもしないんだもん」


「さびしんぼって・・・・・・」


なんだか俺が子どもみたいじゃないか。


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