【完】青春PLAYBALL！！

「そっか・・・ありがとね」


修平は言われた台詞の毒に気づいてないようだ。


「まもり。ボール磨き手伝うよ！」


手軽になった修平はスキップをしながらまもりの元へと向かった。



・・・・・・幸せなやつだ。



「あんたね、修平だから気づかなかったけど・・・最初の台詞はないよ？なにその笑顔の安売りって」


「まんまだもん」


和由はプイっとそっぽを向くと、まだレイキがけが終わっていない外野へと向かっていった。


「あいつ、毒舌だけど柚にはめっぽう弱いよね」


和由の背中を見送りながらそんなことを呟いてみる。


「まあね。野球の技術的にはまだまだ私に勝てないからね。悔しいんじゃないの？」


柚は意地悪そうに笑った。

ちょっとだけ和由が不憫に感じた。