【完】青春PLAYBALL!!
「うん、和由の言うとおり。速くなったのは球じゃなくて、投球までのモーションかも。前のモーションよりも若干速い気がする。タイミング・・・とりづらいかも」


柚が眉間にしわを寄せながら、三先の投球を見つめる。


柚のいった通り、先頭打者3人は上手くタイミングを取ることが出来ず、ボールをカットすることさえ出来なかった。

三先の投球フォームをビデオで研究して、タイミングを計ってきた俺たちの努力は、ほとんど無になってしまった。





そして二回裏。

東実野球部の中でミートが一番上手いと言われている、柚の打順が回ってきた。

全員が期待していた。

柚なら打ってくれるんじゃないかって。


だって実力もそうだけど、小学校、中学校と誰よりも三先と長く野球をしてきたのが柚だから。



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