【完】青春PLAYBALL!!
「っざけんなっ・・・・・・!」


歓声でみんなが盛り上がる中、俺はみんなの背後に回り、一人怒りを抑えるように小さく震えた。



柚がようやく三先と同じ場所に立てたっていうのに・・・・・・。



こんな思いさせるために、無理して試合に出させたんじゃないのに!



その後の俺のプレーは雑になった。


フォアボール、ボーク。

それに加え後半は、土根打線に完全に捕まってしまった。


冷静さを保てなくなった。


1点、2点と相手チームに点数が重なっていく。


あと1点でコールドゲーム。



結局自分の実力なんてこんなもんだと諦めていた時だった。

三先に投げた甘く入ったストレートが、バッドの高音とともに、俺の右側を高速で通過していく。


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